コラム
少しの意識で伝わり方は大きく変わる
人はそれぞれ心に違いを持っています。
みなさんも、家族や友達、恋人に対して
「なんでわかってくれないんだろう」 「伝えたはずなのに伝わっていなかった」
と感じたことがあるのではないでしょうか。
伝わらない理由と心の違いにはどのような関連があるのか?
また、どうすれば伝わりやすいかについて書いていきます。
■ そもそも伝わらないのは当然のこと
何回説明しても伝わらないのは、人はそれぞれ異なる「スキーマ」を持っているためです。
スキーマとは、「先入観」や「思い込み」のことを表します。
環境や経験によって、異なるものを持っています。
人は必ずスキーマを通して理解するため、100%そのままのイメージは伝わりません。
「わかった」と言っても、あくまでその人のスキーマで理解できているだけなんです。
また、人は大事なこと以外はすぐに忘れる生き物です。
自分にとって大事でも、相手にとってそうではない場合、指示は覚えてもらえません。
相手に上手く伝え、それを印象に残す方法について、ご紹介したいと思います!
■ 相手のスキーマを想像して話す
1つ目は「俯瞰して相手の立場になって考える」です。
ここでいう相手の立場になるというのは、単なる思いやりではありません。
相手の状況、知識、先入観などを想像してから伝えることを表します。
これを身につけるためには、自分自身に質問を投げかけてみることが効果的です。
・これで相手に伝わるのか
・話を聞くのを面倒だと感じていないか
・相手はどういう人なのか
言葉をそのまま伝えるのではなく、慎重に調整して伝えると良いでしょう。
■ 人は納得しないと感情が動かない
2つ目は「結論だけではなく、理由も一緒に伝える」です。
人というのは、理由があると感情が動き、納得しやすい生き物です。
例えば、「今日はもうおやつはだべちゃダメだよ」とだけ言われるよりも、
「夜ご飯を食べられなくなるから、おやつはもう食べちゃダメだよ」
と明確な理由を伝えられる方が、ちゃんと我慢できると思いませんか?
「なぜ」 「どうして」の部分を相手に伝えることで、情報の必要性が高まります。
その結果、やって欲しいことが印象に残りやすくなります。
■ 抽象的な指示は頭に残らない
3つ目は「たとえ話を使って話を具体的にする」です。
もっと言うと「抽象と具体を行き来すること」でより伝わりやすくなります。
最初に抽象的に伝え、相手の状況を想像した上で、適切なたとえ話をいくつかする。
具体的な話をすることで、スキーマを通したときに生じる誤解やズレが小さくなります。
ただ、すべてを具体的にすると情報量が多くなりすぎてしまうので、注意が必要です。
■ 好きか嫌いかで伝わり方は変わる
4つ目は「相手から好感を抱かれる服装にする」です。
まず前提として、人は「好きか嫌いか」で物事を決める傾向があります。
無意識のうちに感情をもとに意志決定をし、論理的な理由を後付けしています。
そのため、相手に「なんかいいな」と感じてもらうことが大切になります。
人は自分と同じような服装の人に好感を抱きやすい傾向があります。
好かれる理由は何でも良いのですが、これなら取り組みやすいと思いませんか?
相手に好印象を与えることで、話が記憶に残りやすくなるのです。
■ まとめ
伝わらない理由というのはすごくシンプルなんです。
「考え方が違う」からということを知っているだけで伝え方は変わります。
・どれだけ説明しても100%理解されない
・誤解されることもある
・同じものに対して同じ理解をするわけではない
これらを前提として、辛抱強くコミュニケーションを取ることが大切です。
相手がしっかり理解しているか、重要度が伝わっているのかを慎重に確認しましょう。
一方的なコミュニケーションではなく、相手を考えることが一番の近道になるんです。