コラム
「言葉がつまる人=ダメ」じゃない
面接で緊張してしまって言葉がつまることや、すぐに答えが思い浮かばなくて困ってしまった経験がある人も多いと思います。
しかし、そういったことが必ずネガティブな印象に直結するとは限りません。
■ 面接では最終的に相手に伝われば大丈夫
質問に対する回答には時間をかけても問題ありません。
ゆっくり考える人=コミュニケーション能力が低い
というわけではないからです。
面接で大切なのは、答えるまでの時間ではなくあくまでどのような内容を話しているかです。
内容の一貫性
論理的に構成されているか
質問に対する理解
適切な回答をしようとしているか
フィードバックへの対応
面接官の追加の質問に対する対応ができているか
以上のように、コミュニケーション能力はスピードで判断されるものではありません。
回答の着地点がわからなくなるという人は、一度落ち着いて考えてみることを意識しましょう。
■ 面接で緊張するのは当たり前
面接というのは慣れない環境で多くの人に見られながら発言をするという、ストレスフルな状況です。
そのため、面接官も普段の会話と同じスピードで答えが返ってくるとは想定してません。
面接で大切なことは「時間経過で緊張が解けてくるか」や「冷静に考えることができるかどうか」です。
■ 面接環境の工夫
企業側も学生が普段通りの力を発揮できるよう、多くの工夫をしています。
リラックスした雰囲気作り
応募者の緊張をほぐすための話し方や質問の工夫
フォローアップ質問
追加の質問やヒントを与えることで回答しやすくする
タイムマネジメント
時間に余裕を持たせて、応募者が落ち着いて回答できるようにする
ただ、応募者が多数いる企業では、一人の学生と長時間話すことができない場合があります。
そういう場合は、回答のスピードにとらわれない部分を判断材料にしています。
■ 面接でどこを見られているのか
私が面接で大切にしているポイントは「相手に伝えようとしているか」です。
内容の一貫性、質問に対する理解、フィードバックへの対応はスピードに関わらずコミュニケーション能力を見ることができます。
また、想定していない難しい質問をされる場合もあります。
たとえば「あなたが会社に求めるものは何ですか?」というような抽象的な質問です。
このような場合、面接官が求めているのは「正解」ではありません。
対応力や柔軟性を見たいという場合がほとんどです。
時間をかけても、冷静に質問を理解し適切な回答をすることが大切です。
「それは具体的な仕事内容ですか?それとも環境ですか?」といった質問をしても良いでしょう。
相手の求める回答をしようとしていることは伝わります。
それでも、どうしても面接の場が苦手で上手くいかないという人もいると思います。
なるべく公平な面接の場を作るために評価方法も多様化しています。
■ 面接以外の評価方法
そもそも企業は面接以外の場面でも学生を評価しています。
筆記試験や課題
筆記試験や実技試験など、個人のスキルに関わる評価基準の導入
グループディスカッション
他の応募者とのグループディスカッションを通じて、コミュニケーション能力や協調性を評価
これらは採用者数や応募者数の多い企業で使用される場合があります。
ニッコーでは筆記試験やグループディスカッションの導入は難しい状況ですが、面接前のサポートとして「どのような業務に関心があるのか」や「どのような業務が合っているのか」など、希望された方とは事前の面談を行っています。
■ 面接ではいかに考え方を伝えるか
以上のように面接で重要なのは答えるスピードではありません。
面接官もどのような回答をしてくれるか、待ってくれる場合がほとんどです。
ゆっくりでも、相手の質問をしっかりと理解し、適切な回答や自分の考え方をしっかりと伝えられるように意識することが大切です。