コラム
数値化できない「熱意」の評価基準とは
就職活動で大切なのは、スキルや経験だけではありません。
内定をもらうためには「熱意」が大切になります。
でも、ただ気持ちをアピールするだけでは伝わりません。
本当に響く「熱意」とは何か?
ちょっとした工夫で差がつくポイントについて、お話していきます!
■ 学生に重視するのは”過去”より”未来”
最初に熱意を伝えることの大切さについてお話したいと思います。
世の中では、自社への熱意を重視して採用している企業がすごく多いです。
それは、新卒採用がいわゆる「ポテンシャル採用」だから。
学生というのは基本的に「未経験・スキルのない状態」です。
即戦力ではなく、その後の成長・長期的な活躍をイメージして採用します。
そのため、選考が進むにつれて、熱意がより重要になっていきます。
最終面接においては、同じくらいの能力を持つ人達がライバルです。
これは、そこに至るまでにスキルや経験を評価して選考しているためです。
そのなかで誰を採用するか迷ったときには、熱意がより伝わった人が選ばれます。
合理的な選考でも、最後は感情をもとに選ぶことも少なくありません。
では、熱意はどのように伝えたら良いのでしょうか?

■ 行動量で相手の心を動かす
面接でよくある志望動機や自己アピールには
企業理念に共感しました!
私は忍耐力が強みです!
この経験を活かして御社で活躍したいです!
これらが間違っているわけではありません。
ただ、「熱意」を伝えることにフォーカスすると不十分なものになってしまいます。
これらは、どうしても言葉だけの熱意に聞こえてしまい、説得力に欠けます。
熱意は、どれだけ会社や自分について考えてきたか、という思考量に転換されます。
また、その思考量は行動量に転換されます。
言葉だけでの熱意では、相手の心も動きません。
経験不足や知識不足を感じている人ほど、行動が特に大切です。
「先行投資しよう」と思われる人材を目指しましょう。

■ 相対的に見て他者より行動する
面接は相対評価が関わってくる場です。
他者と比較してどのくらいの熱意か?を伝えられると相対的に評価が上がります。
その熱意を伝える方法が行動すること。
多くの人が言葉で熱意を伝えていると、一度の行動で熱意が伝わります。
多くの人が3回行動するのであれば、
1~2回で熱意なし
3回で普通
4~5回でやや熱意あり
という評価になります。
面接においては、周囲と比較されることを意識するのが大切です。
具体的な行動の例を出しておきます。
自分が営業職を目指しているとしたら、
交渉術に関する本を5冊読む
志望企業の顧客について10社調べる
実際に製品を買って試してみる
これらの行動ができれば「営業職に関心がある」という言葉だけより、熱意を感じます。
技術系だったら、多くの資格を取得するのも良いですね。
※「ただたくさんの資格取得」ではなく、「入社のために取得」というのが重要
ただ、評価者によって基準は様々です。
「本を5冊読んだからなんだ」という人もいるかもしれません。
評価者の基準を知ることが難しい場合の対処法もご紹介します。

■ 異常値を設定してみる
「そこまでやったんだ!」という印象付けは効果的です。
明らかな異常値を提示することで、少なくとも熱意は伝わります。
他者が本を10冊読むなら、自分は30冊読もう。
という感じで、異常値を設定すれば、想いの強さが伝わりやすくなります。
人が熱意を評価する一番の基準は「行動量」です。
「平均的に」「卒なく」「無難に」「皆と同じに」
熱意を伝える時には、これらとは逆の姿勢が要求されます。
■ まとめ
100回言葉で話すより、1回の行動で伝わることがたくさんあります。
スキル以上に熱意が選考の決め手になることを知っていれば、工夫ができます。
正直、これを見て行動する人は1000人に1人いれば良い方です。
それくらい、やる人は少ない。チャンス!
できることから、ひとつずつ積み重ねてみるのはいかがでしょうか?